SD販売用品目を作成する|販売ビュー・積載グループ・利益センタを確認

今回やること

新しい販売エリアを用意して得意先を登録しても、販売する品目側のデータがそろっていなければ、その後の受注・出荷処理へは進めません。今回は、販売管理(Sales and Distribution:SD)の後続検証で使用する品目を品目マスタ(Material Master)で販売向けに登録し、保存後にテーブルまで確認します。

確認するポイントは、販売組織・流通チャネルに依存する販売データに加えて、出荷ポイント決定に関係する積載グループ(Loading Group)と、プラント単位で保持される利益センタ(Profit Center)です。設定画面だけで終わらせず、MVKEとMARCにどのように保持されたかまで追います。

なお、価格決定、受注、出荷、出庫、請求、財務会計(Financial Accounting:FI)連携は今回の対象外です。

検証情報

項目 内容
SAP製品・Version SAP S/4HANA 2025 On-Premise
UI SAP GUI for HTML
検証時期 2026年8月
対象領域 販売管理(Sales and Distribution:SD)/品目マスタ
主なT-code MM01、SE16N
検証レベル 実機設定+保存結果+テーブル確認

販売用品目で確認する項目

SAPの品目マスタでは、販売管理に関するデータのうち、販売組織と流通チャネルに依存するデータと、プラントに依存するデータを分けて保持します。今回の実機では、販売組織Z091、流通チャネル10、プラントZ091を使って品目12を登録しました。

今回使用した販売関連ビューは「販売: 販売組織データ1」「販売: 販売組織データ2」「販売-一般/プラントデータ」です。販売組織・流通チャネル単位のデータと、プラント単位のデータを分けて確認します。

確認項目 今回の値 確認の意味
品目 12 今回のSD後続検証に使用する品目
品目タイプ HAWA 今回採用した品目タイプ
販売組織(Sales Organization) Z091 販売データを保持する販売組織
流通チャネル(Distribution Channel) 10 販売組織と組み合わせて販売データを保持する単位
納入プラント(Delivering Plant) Z091 今回の販売データで確認した納入元プラント
明細カテゴリグループ(Item Category Group) NORM 販売伝票での明細カテゴリ決定に使用される品目側のグループ
品目勘定設定グループ 01 請求時の勘定決定で使用される品目側の分類
積載グループ(Loading Group) 0001 出荷ポイント決定に関係する品目側データ
利益センタ(Profit Center) Z091TEST02 保存後のMARCで確認したプラント単位の利益センタ

Z091、10、0001、01、NORM、Z091TEST02などは今回の検証環境で使用した値です。これらをSAP標準の推奨値や唯一の正解として扱うものではありません。

MM01で販売関連データを登録する

MM01で品目12の販売関連ビューを登録しました。今回の記事では全入力項目を網羅するのではなく、後続のSD処理と関係する主要項目に絞って確認します。

「販売-一般/プラントデータ」では、積載グループに0001を設定しました。積載グループは品目側の出荷データで、納入プラントや出荷条件とともに出荷ポイント決定に使用されます。

販売-一般/プラントの出荷データで積載グループ0001を設定した画面
図1:販売-一般/プラントデータで積載グループ0001を設定

ここで注意したいのは、今回確認した画面では、この画面上で利益センタZ091TEST02を入力したことまでは確認できない点です。利益センタについては、保存後のMARCで保持結果を確認します。

品目12の登録完了を確認する

必要な販売関連データを入力して保存すると、画面下部に「品目 12 が登録されました」と表示されました。まずはMM01での登録完了を確認できました。

MM01保存後に「品目 12 が登録されました」と表示されたメッセージ
図2:保存後のメッセージで品目12の登録完了を確認

ただし、保存メッセージだけでは、販売組織データやプラントデータがどの値で保持されたかまでは分かりません。そこで、保存後にMVKEとMARCを直接確認しました。

MVKEで販売組織データを確認する

SE16NからMVKEを確認しました。MVKEは販売組織・流通チャネルに依存する品目の販売データを確認するときに使えるテーブルです。

MVKEで品目12の販売組織Z091、流通チャネル10、明細カテゴリグループNORM、納入プラントZ091を確認した画面
図3:MVKEで販売組織・流通チャネル・納入プラントを確認

今回の実機では、品目12について次の値を確認しました。

MVKE項目 確認値
販売組織 Z091
流通チャネル 10
明細カテゴリグループ NORM
納入プラント Z091
品目勘定設定グループ 01

明細カテゴリグループは、販売伝票での明細カテゴリ決定に使用されます。品目勘定設定グループは、請求を会計へ連携する際の勘定決定に関係する品目側の分類です。

MARCで積載グループと利益センタを確認する

次にMARCを確認しました。MARCは品目のプラント単位データを保持するテーブルです。

まず、品目12/プラントZ091で積載グループが0001として保持されていることを確認しました。

MARCで積載グループ0001を確認した詳細照会画面
図4:MARCで積載グループ0001を確認

さらに同じ品目12/プラントZ091で、利益センタがZ091TEST02として保持されていることを確認しました。

MARCで利益センタZ091TEST02を確認した詳細照会画面
図5:MARCで利益センタZ091TEST02を確認

品目と利益センタの割当はプラント単位で管理されます。今回の実機結果でも、品目12/プラントZ091の組み合わせで利益センタZ091TEST02を確認できました。

ただし、今回確認できたのは保存後の保持結果です。MM01の操作過程で利益センタがどのタイミングで設定されたか、また内部的にどの経路で値が設定されたかまでは、今回確認した実機結果だけからは断定しません。

出荷ポイント設定とのつながり

積載グループを確認する理由は、後続の出荷処理と関係するためです。出荷ポイントは、納入プラント、得意先側の出荷条件、品目側の積載グループの組み合わせを基に決定されます。

今回の検証環境では、別工程で「出荷条件01/積載グループ0001/プラントZ091」に対して出荷ポイントZ091を提案する設定を確認しています。今回、品目12側に積載グループ0001が保持されたことで、後続の受注・出荷検証へ進むための品目側データを確認できました。

一方で、実際の受注で出荷ポイントZ091が自動決定されたことは、この記事では確認していません。実受注・出荷は後続のE2E検証で扱います。

今回の確認結果

確認ポイント 結果
MM01で販売関連データを登録 品目12の登録完了を確認
販売組織/流通チャネル MVKEでZ091 / 10を確認
明細カテゴリグループ MVKEでNORMを確認
品目勘定設定グループ MVKEで01を確認
納入プラント MVKEでZ091を確認
積載グループ MARCで0001を確認
利益センタ MARCでZ091TEST02を確認

まとめ

今回は、SDの後続処理で使用する品目12について、MM01で販売関連データを登録し、保存後にMVKEとMARCまで確認しました。

特に確認したのは、販売組織Z091、流通チャネル10、納入プラントZ091、明細カテゴリグループNORM、品目勘定設定グループ01、積載グループ0001、利益センタZ091TEST02です。

品目マスタは入力画面だけを見ると設定項目が多く、どこまで確認すればよいか分かりにくくなります。今回のように、後続処理に必要な項目を絞り、保存後に販売組織データとプラントデータをテーブルで確認すると、次の受注・出荷検証へ進む前提を整理しやすくなります。

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